おたべちゃんもちらし寿司が好きなので、一度母に作り方を聞いたことがありました。「酢の半分がお砂糖かな!それに塩をいれるのや!」と言うだけで詳しくは教えてくれませんでした。母の晩年は肝臓を患い、何年か入退院の繰り返しでした。最後の入院の前だったと思います。「バラずし、出来てるえー」と電話があり、早速もらいに行きました。最後の力を出し切ったのだと思います。あの時の母のおすしの味は、今も忘れられない味の一つになっています。いつもほどらいのかげんのように思いますが、何故かおいしいのです。本当に母の味って不思議なもので、どんな立派なシェフも、どんな立派な板前も、やはり母の味が基本になっているのではないしょうか!
あの時のあの味は、母の味として、これからはおたべちゃんに伝えていこうと思っています。
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