《今月のおばんざい》です。「おばんざい」とは、京都のお母さんの味、お惣菜のことです。旬の食材をつかった 簡単なおばんざいをおたべちゃんのお母さんにお聞きします。
おばんざいの基本、だしの取り方はこちらを参考に!

暖冬のせいか、暖かいのでもう春のような気分ですが、三月の声を聞くと本当に、春めいてきたように思います。三月と言えばひな祭り。ひな祭りのお料理と言えばちらし寿司に、蛤のお吸い物や、蜆の炊いたものと笹かれいをつけます。お菓子には、菱餅や、ひちぎり(引千切)といって、蓬餅に小豆餡をのせたものをつけます。何と言ってもこの時期は貝類がおいしいと思います。とり貝や赤貝でちょっと贅沢な酢の物を味わってみてください。

「蛤」
蛤は日本人にとって非常に古くから親しまれてきた食材で、縄文時代の貝塚から殻が大量に出土する事からも、古代の人々の食生活を支えていた事がわかります。ビタミンB1を壊すアイノリナーゼという酵素を含む為、生食は避けられていますが、この酵素は加熱する事により働かなくなる為、お吸い物や酒蒸し等幅広い料理で利用されています。グリシン、グルタミン酸等のアミノ酸系の旨み成分が、コクのある、品のいい味わいを引き出してくれます。

材料(4人分)
作り方
【ちらし寿司】
高野豆腐:3個
椎茸:5枚
ちりめんじゃこ:50g
京人参:半本
卵:5個
米:3合
昆布:7cm位
酒:少々
木の芽:少々

出し汁:400cc
砂糖:大さじ3
薄口しょうゆ:大さじ3
みりん:大さじ1

出し汁:200cc
薄口しょうゆ:大さじ1
みりん:大さじ1

椎茸の戻し汁:100cc
酒:100cc
砂糖:大さじ3
濃口しょうゆ:大さじ3

酢:大さじ5
砂糖:大さじ3
塩:小さじ1

 
1. 米は一時間前に洗い、昆布と酒少々入れ炊いて炊いておく。

2. 鍋にの調味料を入れ、高野豆腐を中火で10分程炊いて、冷めてから刻んでおく。
3.

人参は細かく切っての調味料で炊いておく。

4. 水で戻した椎茸をの調味料で炊いておく。
5.

4の椎茸を冷ましてから、薄く切っておく。

6. 鍋にを入れ、砂糖がとけたら冷まし、じゃこをつけておく。
7. 卵はよくまぜ、錦糸卵を作り、冷めてから刻んでおく。
8. 1の炊きあがったご飯に6の酢を混ぜ、冷ましながら、2の高野豆腐と3の人参を混ぜていく。
9. 器に寿司ご飯を入れ、錦糸卵、5の椎茸をのせ、木の芽を添える。
材料(4人分)
作り方
【貝の酢のもの】
赤貝:2個
とり貝:5枚
菜の花:半パック

酢:大さじ2
薄口しょうゆ:大さじ2
酒:大さじ2
生姜の搾り汁:少々

白味噌:大さじ2
酢:大さじ1
みりん:大さじ1
(好みで砂糖でもいい)
からし:小さじ1

1. 貝は酢でさっと洗い、適当な大きさに切っておく。
2. 菜の花は、さっとゆでて水分を取っておく。

3. 食べる直前に、1と2をの調味料でさっと混ぜる。
4. 3を器にもり、の酢味噌を添えて出す。
材料 (4人分)
作り方
【蛤のお吸い物】
蛤:8個
木の芽:少々
酒:少々
生姜汁:少々

出し汁:600cc
薄口醤油:大さじ1
塩:少々


1. 蛤はきれいに洗っておく。
2. の出し汁を鍋に入れ、熱くしてから1の蛤を入れ、貝が開くまで煮る。
 
3. の薄口醤油と塩で味を整えて、最後に酒と生姜汁を入れ、木の芽を添えて出す。