昔から大晦日の夜に、祇園さんのおけら火(おけらという薬草の根を粉にしたものを火にもやしたもの)を吉兆縄にうつし、消えないようにまわしながら持ちかえります。そして、無病息災を願いながら、この火を火種としてお雑煮を炊く風習があります。こうして炊いた白味噌雑煮のなかに、男の子には、人の頭(かしら)になるように大きい頭芋を入れます。子孫が繁栄するようにと、小芋も入れます。他に、京人参と祝大根は輪切りにし、お餅は丸餅と、角のないものを頂いて、この一年、何事も丸う治めて暮らせるようにと、色々の願いが込められているのです。我が家では、おけら火まではもらいに行きませんが、おたべちゃんやお兄ちゃんらも皆揃って、元旦の朝は、白味噌雑煮で毎年お祝いをしています。
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