《今月のおばんざい》です。「おばんざい」とは、京都のお母さんの味、お惣菜のことです。旬の食材をつかった 簡単なおばんざいをおたべちゃんのお母さんにお聞きします。
おばんざいの基本、だしの取り方はこちらを参考に!

この寒い時期、大根や蕪がおいしいですね!鰤大根や、鯛かぶらなど、それぞれに相性のいい相手を選んでいます。今回は、穴子とあわせてみました。蕪蒸しなど、 蕪はおろしたものに熱をくわえると、とろっとして甘味もでて、おいしいものです。この蕪鍋は、鶏肉のこくも出て、若い人のパーティーによくする一品です。この献立に大きい聖護院蕪をもとめました。何と高かった事!昆布の利いた少し甘味のある京都の千枚漬けがなんと贅沢なものか、解った気がします。今回、半分、蕪が残りました。職人さんのように薄くは切れませんが、いい塩と、いい昆布と、少しの手間とでおいしく漬かりました。壬生菜も塩だけでおいしく漬かります。いかに手造りのものが大切か!今日この頃のニュースが私達に教えてくれていますね。
「聖護院蕪(かぶら)」
重さ2〜3kgもの大きさに育つ、京都の冬の風物詩「千枚漬け」の材料として、よく知られています。柔らかいのに、歯ごたえがあり、甘みがあります。炊き上げると、甘みが一層増し、蕪蒸しや鯛のアラとすまし仕立てなどが、美味しいですね。でも、小さな種がこんなに大きな蕪になる・・・というのが、ちょっと信じられないような。炊き上げると、柔らか〜くなってしまうので、面取りは必ず忘れずに!

材料(4人分)
作り方
蕪(かぶら)鍋
蕪:1/4個
焼き豆腐:1個
九条ねぎ:太い物1本
鶏肉(水炊き用の骨付きぶつきり):300g

出し汁:1000cc
薄口しょうゆ:大さじ3
酒:大さじ3
塩:小さじ1

1.

蕪はすこし厚めに皮をむいて、おろし金ですっておく。






2. 土鍋にの出し汁を入れて火にかける。

 
3.

すこし温度が上がったところで、鶏肉をいれ15分程炊き、あくがでてきたらとっておいてから、豆腐をいれる。


4.

の蕪の水気を取り、 にいれて少し火を弱くして、炊きながら汁ごと頂く。
出汁のよ〜くきいて、蕪で甘くなったおつゆを飲むと、風邪も直りますよ!

 
材料(4人分)
作り方
焼き穴子と菊菜の炊き合わせ
蕪:1/4個
焼き穴子:2本
菊菜:1/2束
柚子:少々

出し汁:500cc
薄口しょうゆ:大さじ2
みりん:大さじ2

酒:大さじ3
みりん:大さじ4
濃口しゅうゆ:大さじ2

 
1.

蕪の皮をすこし厚めにむいて8切れに切り、煮崩れしないように面取りしておく。

 
2.

1を柔らかくなるまで、下湯でしたものを、 の出し汁の2/3で炊く。(残りの1/3は菊菜に使う)


3.

菊菜も下湯でしてから、 の出し汁ののこり1/3に漬けておく。


4.

穴子は、を煮立たせ、味が絡む程度にさっと炊く。



5.

柚子の皮を、薄くききざんでおく。


6.

鉢に2と3と4を盛り合わせてから、の汁を混ぜあわせてかけ、柚子をのせて出来上がり。


あまった蕪を・・・
  お手軽千枚漬け
1:蕪はよくあらい、まな板の上でよく切れる包丁で横に、1〜2ミリの厚さにへぐように切る。

2:容器にビニールをしき、1の蕪と塩を繰り返し、重しをして一晩おきます。

3:昆布は酢で洗い、柔らかくしておく。

4:別の容器にサランラップを敷き、2の水気を取ったものと3を交互に重ねた物に、
  みりんをふりかけ、密封して3日ほどおく。

5:4を洗わずに、適当に切って器にもってだす。