《今月のおばんざい》です。「おばんざい」とは、京都のお母さんの味、お惣菜のことです。旬の食材をつかった 簡単なおばんざいをおたべちゃんのお母さんにお聞きします。
おばんざいの基本、だしの取り方はこちらを参考に!

とても爽やかな季節になって来ました。木々の緑も美しいですが、ちょっと塩のきいた豆ご飯!美味しいですね。子供の頃、生ぶしと蕗のたいたんが、よくおそうざいで出てきましたが、蕗が苦くてにがてでした。でもあのほろにがさが春の味がして美味しいものです。近頃は少なくなりましたが、生ぶしもよく頂きました。魚を煮る時は、落とし蓋を忘れずにね。
「えんどう豆」
京野菜に限らず、旬の野菜で「えんどう豆」と「ふき」をとりあげました。「えんどう豆」はえんどうの身の部分です。むき身のものも出ていますが、自分で簡単にむけるし、さやから出すと風味も落ちやすいので、ぜひ、さやで買ってくださいね。

材料(4人分)
作り方
【豆ごはん】
米:3合
水:3カップ
えんどう豆:300g
(むいた豆1カップ)

酒:大さじ1
塩:小さじ1
昆布:6cm

 
1. 米3合は1時間前に洗っておき、ざるにあけておく。

2. えんどう豆は皮をむいて、洗っておく。

3.

炊飯器にの米、水、の豆、 の調味料を入れて炊きあげる。

 
材料(4人分)
作り方
生ぶしとふきと焼豆腐の炊き合わせ
生ぶし:4切れ
ふき:1束
焼豆腐:1丁
土生姜:1片

酒:大さじ3
みりん:大さじ3
出し汁:大さじ3
薄口しょうゆ:大さじ2
濃口しょうゆ:大さじ1
砂糖:大さじ1

※生ぶしってなに?
今回使用したのものは、かつおの生ぶしです。かつおを蒸し上げたものを、なまぶしといいます。

※炊き合わせ?
それぞれの素材をそれぞれの持ち味を生かした方法で炊き上げ、盛り合わせた煮物です。
1. ふきは、鍋に入る長さに切り、塩でもんでおいたものをゆで上げ、冷水でよく冷やしてから、皮を丁寧にむいて3〜4cmに切っておく。
2. 焼き豆腐は、八つ切りにしておく。

 
3.

土生姜は薄く切ったものを細くきざんでおく。


4. 鍋にの調味料を入れ、煮立たせてから、生ぶしとの生姜を入れ、落とし蓋をして、15分程弱火で煮る。
5.

4の煮汁を別の鍋に移し、その煮汁が2倍になる位、出し汁でのばす。その中にを入れ、5分程煮てから を入れ2〜3分で火を止める。(ふきは色が変わるのであまり火を入れないようにする。)

6.

三品を彩りよく器にもり、煮汁をかけて供する。

 
※落とし蓋
魚に煮汁がまわるように、鍋よりひとまわり小さい蓋を、魚の上においてたきます。なければ、アルミホイルで魚をおおって、煮ても結構です。煮物の煮汁は、多くても少なくてもおいしくありません。煮あがった時に少し煮汁が残るように、こころがけてください。それにはやっぱり落とし蓋がいるのです。

←年期の入ったおかあさんの落とし蓋