May.SPRING
「おばんざい」とは、京都のお母さんの味、お惣菜のことです。旬の食材をつかった 簡単なおばんざいをご紹介
魚屋さんに、今一番美味しい魚はと聞いたら、まだまだ鯛もおいしいし、鯖や鯵、さよりと背の青い魚もおいしくなってくるが、いつが一番おいしいといえないそうです。その年の気候の加減や、漁の加減だと思いますが、薫風の5月と言えばやっぱり鰹になってしまいました。前にのせた『鰹のてこね寿司』は孫達の大好物ですし、料理好きの息子は、にんにくのきいたこのサラダをよく作ってくれます。その昔、鮮度が早く落ちるかつおを、鰹節にまでしたのですから、やはり鰹は日本料理の原点のようなきがします。先日、友達から「灰汁で湯がいたるえ!」とわらびを頂きました。旬の頂きものは本当にうれしいですね!塩ご飯にして、わらびそもものの、歯ごたえや、感触を旬とともに感じてください。
「鰹」
春と秋、楽しむ事のできる「鰹」。暖かい海水に生息するため、冬から春にかけて北上、秋には南下するという季節回遊をするため、春は「のぼりがつお・初がつお」と言い、秋には「下りがつお・戻りがつお」と言います。初がつおと戻りがつおでは、脂肪量に10倍ほども差があり、初がつおの方が、さっぱりとしてます。5月になると昔の江戸っ子は「女房を質に入れてでも食べたい」とはやり、希少で高価だったようです。・・・それを調理してくれる奥さんがいなくて、どうするんでしょうね?
作り方
1.刺身用の身を半分に切り、フライパンにオイル大さじ2を入れ、熱くしてから表面に焦げ目がつく程度にさっと焼く。
2.Aを小さなフライパンで、弱火でじっくり焼き、程よい色ににんにくが焼けたら、油をよく切っておく。(残ったオイルはドレッシングに使う)
3.2の残った油とBをよく混ぜ、ドレッシングを作っておく。
4.皿に野菜を敷き、 1の鰹を切って並べ、 2のにんにくをふりかけ、 3のドレッシングで頂く。
材料(4人分)
かつお刺身用:1柵
(4分の一匹)
サラダ用ミックス野菜:1袋(サラダになるならなんでもOK)
青しそ:5~6枚
A
にんにく:半個
オリーブ油:大さじ3
B
オリーブ油:大さじ3
(にんにくを炒めた後のオイルを含む)
米酢:大さじ2
バルサミゴ酢:大さじ1
濃い口しょうゆ:大さじ2
塩:少々
胡椒:少々
(好みで砂糖:少々)
Point
かつおのたたきは、日本料理で唯一にんにくをつかいますが、昔は毒消しだったようです。
でもやっぱり香りですね!にんにくオイルは作っておくとパスタにも使え便利です。
作り方
1.鰹を2cm角位にきっておく。土生姜は薄く千切りにしておく。
2.Cを鍋に入れ、煮立ったら1の鰹をいれさっとたく。
材料(4人分)
かつお刺身用:1/3
(尾の方の細い所)
土生姜:一片
C
濃い口しょうゆ:大さじ2
酒:大さじ2
みりん:大さじ1
Point
栄煮とは?
酒、濃い口しょうゆ、等で少し辛い目に煮る方法で、日持ちはしますが、みりんを加えて食べやすくしました。かつおは何と言っても鮮度が問われます。それ故いろいろの料理方法があるようですが、お造りの残ったものか、刺身用の先のほうとか煮ておくと、お弁当のおかずにもなって便利です。
作り方
1.米3合は30分前の洗い、ざるにあけておく。
2.わらびは2cm程に切り、 Eに漬けておく。
3.炊飯器に、1の米と水、 Dを入れて炊く。
4.3の炊けたご飯に2の漬けたわらびの汁を切ったものを混ぜる。
材料(4人分)
茹でわらび:1束
米:3合
水:3カップ
D
酒:大さじ1
塩:小さじ1
昆布:6cm位
E
出し汁:大さじ3
薄口しょうゆ:大さじ1
みりん:大さじ1
花かつお:少々
(好みで砂糖:少々)
Point
わらびは、灰汁で湯がき、そのまま冷やした後、水でよくさらしておくと、日持ちもして、他に、胡麻あえ、煮びたし、酢の物と色々使えます。