Mar.SPRING
「おばんざい」とは、京都のお母さんの味、お惣菜のことです。旬の食材をつかった 簡単なおばんざいをご紹介
元気がとりえの私が、風邪をひいてしまいました。何を食べてもおいしくありません。そして何も作る気になれなかったのですが、このとろっとした、暖かい茶碗蒸を頂いて元気が出てきました。すこし食欲がでてくると、梅や、桃のたよりとともに、ご飯のつまったような飯蛸や、トリ貝、赤貝、蛤もおいしくなってくるなあ・・・と思いめぐっていました。四季の中でやっぱり春は、何かうきうきしますね!今年からは野菜に限らず、京都近海の旬の魚も楽しんでみたいと思っています。
「飯蛸」
産卵期の冬から春にかけて胴に飯粒状の卵がいっぱい詰まっていることから「飯蛸」と呼ばれています。ミネラル、ビタミンのバランスも良いので、肥満や成人病予防の栄養補給に役立ち、体内での解毒作用を促し、ビタミンB2もとても豊富に含まれます。昔から、女性の好きなものの代名詞として「芋、蛸、なんきん」と言いますね。固くならないように煮付けてくださいね。
作り方
1. 飯蛸はよく洗い、熱湯で茹でざるにあけておく。
2.Aの調味料を鍋で煮立て、 1を10分ほど炊く。
3.菜の花は、熱湯に塩を少しいれ、さっと茹で冷水であらっておく。
4.Bの漬け汁に、3の菜の花の水分をよくしぼり漬けておく。
5.2と4を器に彩り良く盛り、両方の煮汁をかけて、柚子の皮をちらしだす。
材料(4人分)
飯蛸:8匹
菜の花:1パック
柚子の皮:少々
花かつを:少々
A
酒:1カップ
みりん:100cc
薄口しょうゆ:大さじ2
B
出し汁:1カップ
みりん:100cc
薄口しょうゆ:大さじ1
作り方
1.百合根は、一枚ずつはがし、きれいにしてから、水から少し堅い目に茹でておく。
2.Cの卵を割りほぐし、 Cの調味料で味を調え、細かい目の網で漉しておく。
3.器に、焼き穴子と 1の百合根をいれ、 2の出し汁をいれ、弱火で15分~20分程蒸し器で蒸す。
4.Dを鍋にいれ、とろみをつけて3のうえにかけ、菜の花を添える。
材料(4人分)
焼き穴子:8切
百合根:1個
菜の花の煮付:4個
(上記で煮汁につけたもの)
C
卵:3~4個
出し汁:卵と同量
薄口しょうゆ:大さじ1
塩:少々
みりん:少々
D
出し汁:1カップ
薄口しょうゆ:少々
片栗粉(くず粉):少々
Point
卵出汁は、細かい目のこし器を使うと、より一層なめらかな舌触りの出来上がりになります。