12月のおばんざい

Dec.WINTER

「おばんざい」とは、京都のお母さんの味、お惣菜のことです。旬の食材をつかった 簡単なおばんざいをご紹介

海老芋とぼうだらの煮物・五色なます

obanzai

百貨店の地下の食料品売り場は、お正月の御節の見本がずらりと並んでいます。どれもとてもおいしそうです。でもとても高く、10万、8万、6万、という値段がついていました。煮物や、和え物など少し自家製のものをすれば、あとは、かまぼこ、出しまき、黒豆(瓶ずめ)等市販のもので、十分おせち料理になります。是非今年は、作って見てください。京野菜の海老芋は、すこし高価ですので、小海老芋や、いつものこいもでも十分おいしいと思います。五色なますは、彩りもよく野菜くずが出来た時につくってみてください。椎茸はすこし多い目に炊いておくと重宝します。


海老芋

「海老芋」
海老芋
海老芋は里芋の一種で、その形や、縞模様が海老に似ているので、その名前がついたようです。ち密で粘りけがあり、軟らかいのにもちもちっとした風味が、芋の味を楽しませてくれます。レシピで紹介したぼうだらとの煮物は京料理として「いもぼう」と呼ばれ有名です。最近では小海老芋も出ているので、お手軽に海老芋が味わえるようになりました。

海老芋とぼうだらの煮物

作り方

下準備
乾燥したぼうだらは、戻すのに1週間はかかるので、もどしたものを使うのがお手軽ですが・・・
戻し方:容器に乾燥したぼうだらを入れ、ひたるぐらいの水をいれます。毎日水を交換して、1週間ぐらいでやわらかくなります。

1.水でもどしたぼうだらを、たっぷりの水、または番茶で柔らかくなるまでゆがく。(水の場合は少し酒を入れる。)

2.鍋に、1と生姜の薄切りと昆布をいれA-1をいれて少し煮てからA-2の醤油を3回にわけていれ、落し蓋をして、1時間~1時間30分位煮る。煮汁が少なくなったら、酒か、出し汁を入れ味を見ながらゆっくり煮る。

3.海老芋は、縦にぶあつく皮をむいて厚さ2cmくらいに切る。さらに竹串が通る位にゆであげ、洗ってぬめりをとり、ざるにあけておく。

4.鍋にBを入れ、3の海老芋を煮る。

5.2と4を盛り合わせ、 2の煮汁を少しかけ、柚子の皮の千切りを彩りよく添えて出来上がり。


材料(4人分)
ぼうだら:8切れ
(水でもどしたもの)
海老芋:2~3個
土生姜:1片(薄切りにする)
昆布:5cm位
柚子の皮:少々

A-1
出し汁:2カップ
酒:100cc
砂糖:大さじ3
みりん:大さじ3

A-2
薄口しょうゆ:大さじ3
濃口しょうゆ:大さじ3

B
出し汁:2カップ
煮汁:50cc
(棒だらを煮た残り汁)
砂糖:大さじ1
みりん:大さじ1
薄口しょうゆ:大さじ1

Point
ぼうだらとは?
真鱈(まだら)を3枚におろし、頭と内臓を除いて硬く乾燥させたものです。海から遠い京都では、昔は海産物は塩をきかせたものか、乾燥させたものしか手に入りませんでした。でも、乾燥させることにより、よりいっそううまみが凝縮し、おいしい京料理として親しまれています。

五色なます

作り方

下準備
干し椎茸は、水に入れて戻しておく。戻し汁は使うので捨てては×

1.野菜は、それぞれ千切りにして、塩をして水気をよく取っておく。

2.水で戻した椎茸をCの煮汁がなくなるぐらいまで煮る。これも千切りにしておく。

3.卵は、薄焼き卵にしてから、千切りにしておく。

4.すり鉢にDを入れ、すって混ぜ和わせておく。

5.1、2、3、を4で和える。好みでほんのすこし、塩をいれてもいい。



材料(4人分)
大根:5cmくらい
京人参:1/3
きゅうり:1本
卵:2個
干し椎茸:1~2枚

C
椎茸の戻し汁:50cc
酒:50cc
砂糖:大さじ3
薄口しょうゆ:大さじ3

D
白味噌:大さじ1
いり胡麻:大さじ2
酢:大さじ1
砂糖:大さじ1

京のおばんざい