11月のおばんざい

Nov.AUTUMN

「おばんざい」とは、京都のお母さんの味、お惣菜のことです。旬の食材をつかった 簡単なおばんざいをご紹介

若狭ぐじ、二種

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若狭の一塩のものの塩鯖と同様に京都のものにとって、浜塩のぐじは好まれる魚の一つです。その味は、何となく品があり、あっさりしているなかにも脂がのっていて、鯛とは又、違うおいしさを感じます。子供の頃、店(仕出し屋)から出る魚のあらのなかで、ぐじの頭はよく頂きました。錦小路の更科という店で、よくぐじの頭を買ったものですが、残念ながらこの店は、もうありません。またこの頃は、若狭以外のぐじもよく売られているようですが、やっぱり若狭のぐじの方が、品があるように思います。ぐじを蒸した汁でお豆腐もおいしくなりますが、けっして生臭さを感じないのです。少し高い魚ですが、寒い日は酒蒸しをしてみてください。


ぐじ

「ぐじ」
ぐじ
「ぐじ」というのは通称で、正式には「あかあまだい」といいます。特に京都では、若狭のぐじが昔から珍重されていました。鯖と一緒に若狭から、運ばれていたようです。鮮度が落ちやすいので、お刺身には向かず、塩をして「生干し」や、昆布〆など、加工をほどこした食べ方が、メインですね。最近では若狭ぐじとして、ブランド化されているのも手伝って、ますます高級魚になりつつありますが、やはり上品な味わいは「ぐじ」ならではですね。

ぐじの酒蒸し

作り方

1.ぐじ1匹を4等分に切る。

2.ぐじに熱湯をかけ、うろこをとっておく。

3.器に昆布をひき、2のぐじをいれてからBの酒をふりかけ蒸し器で7~8分蒸す。

4.豆腐は4等分に切っておく。

5.鍋にAの出し汁を入れて温め、4の豆腐も入れて熱くしておく。

6. 3の蒸しあがった汁だけを5にいれて、味をみて整える。

7.3のぐじの方に6の豆腐と出し汁をかけ、薬味のねぎと七味をふって熱いうちに頂く。



材料(4人分)
ぐじ:小1匹(塩をしたもの)
豆腐:1丁
昆布:5cm位のもの4枚
刻みねぎ:少々
七味:少々

A
出し汁:300cc
薄口しょうゆ:大さじ1
塩:少々

B
酒:大さじ4
(一人前当り/大さじ1)

Point
大皿に4人分こしらえるのも、豪華で良いのですが、一人、一人に分けた方が、アツアツを頂くことができますね。分量の昆布も5cmが、一人分です。

ぐじの焼き物

作り方

1.ぐじ1匹は4等分に切っておく。

2.金網を充分熱くしてから身の方から焼き、皮の方はみりんを刷毛でつけながら、焦がさないように気をつけて焼く。

3.すだちを絞って頂く。



材料(4人分)
ぐじ:小1匹(塩をしたもの)
すだち:2個
みりん:少々

京のおばんざい